〜【こえ】

　これは日本語の声をテーマにした作品です。私たちが知らない国の言葉を聞いた時、その言葉の持つ意味が理解できない代わりに、音の響きや口の動き、音から音までのテンポなどをありありと感じることができます。私たちが普段使う日本語という言語の音は一体どんな姿をしているのか。文字や意味ではない方法で、「こえ」を感じることはできないのでしょうか。「一言」を「一本の線」で表現することによって、一言の中にある意味と音のグラデーションを表現できないか模索しました。 映像ならではの、言葉の動きのリズムやその質感など、ひとつひとつの声の中にある豊かな表情を感じてもらえると幸いです。